ハイドロシラン

ハイドロシラン

概要

ハイドロシランはシラン系化合物と反応性触媒を主成分とする無色透明な水溶液で各種コンクリート、セメント系二次製品、各種石材、レンガ、タイル等に対する浸透・反応・中性劣化・吸水防止剤です。
ハイドロシランは分子構造が非常に小さく塗布面 の奥深く浸透しコンクリート中に含まれる、遊離アルカリや組成材中のシリカ質と反応結合し強固な疎水性無機質結晶を作り、劣化を促進する雨、水の浸透を防止します。
ハイドロシランは浸透後、化学反応により細穴部に緻密な結晶を形成し躯体表面 を強化します。又その結晶は躯体内からの水蒸気の通過を妨げません。

素材の断面図

素材の断面図

特徴

1.優れた浸透性と防水性

分子構造が非常に小さいため組成材の下地深く浸透します。
強固な疎水性無機質結晶により外部からの水の侵入を防ぎます。

2.外観の維持と耐久性

躯体表面に塗膜を形成しないので、塗布後の外観を損なわず、浸透した保護層は、熱や温度変化、紫外線の影響を受けません。

3.美観の維持

打ち放しコンクリートなどにできる雨水の濡れ色が少なくなり、白華防止や大気中の煤煙/塵埃など汚染物の付着を防止します。

種類(シリーズ)

ハイドロシラン U

  • 中性化した各種コンクリートのアルカリ性の付与と、下地強化。
  • コンクリート塗装のシーラー材として最適。
  • 鉄筋爆裂部補修時の防錆補強と防水処理。

ハイドロシラン H

  • コンクリートや古いレンガの劣化防止と防水。
  • ヘアークラックからの浸水防止やタイル目地の強化とエフロレッセンス防止や防水処理。
  • 石材等の裏面処理や表面防汚・防水処理。

ハイドロシラン CG

  • 親水基によりコンクリートの表面の汚れを防止します。
  • 非イオン系界面活性剤の働きにより洗浄効果があります。
  • 効果持続性が長い(耐久性があります。)

シリーズ概要

撥水効果と洗浄効果 をあわせ持つ新しいタイプの浸透性吸水防止剤です。
拭き取り作業が不要で、しかも結晶物の固着(白華現象)がありません。

現在のコンクリートは酸性雨、炭酸ガス等による影響で中性化し劣化していきます。それを防ぐためには、一般 的に撥水剤による防水処理が行われています。その場合、表面の撥水層が常に乾燥した状態にあるため炭酸ガスが侵入しやすく、コンクリートの中性化の進行が早まるとともに、コンクリートの成長を妨げる原因になっています。ハイドロシランCGは、施工後、疎水基と親水基の安定状態によりコンクリート内部の水分量 を一定に保ち、コンクリート密度を向上させます。また、精密な分子構造による炭酸ガスの吸い込み制御によりコンクリート内部のphを安定させ、強度を維持します。

メカニズム

親水基が持つ、水をつかんでは放す作用により、コンクリートの表面 層や内部の水分が適量に保たれ、炭酸ガスの流入による中性化、表面 層の乾燥による劣化を大幅に低減させます。 ハイドロシランCG塗布直後は、親水基が表層に現れます。 その後、疎水基が徐々に表面に現れ撥水効果 を発現します。一方表層においては、親水基により雨や空気中の水分をつかんでは放す運動が繰り返されるので、乾燥や炭酸ガスの侵入を低減します。また内部の親水基は、コンクリート中の水分の蒸散速度を緩め、内部の乾燥と強度低下を防ぎます。

POINT

コンクリートの成長を長期間維持し強度を保ちます。
非イオン系界面活性剤の働きにより汚れがつきにくくなります。

施工上の注意

  • ハイドロシランCGは、缶 を良く振ってから使用して下さい。
  • 刷毛、ローラーで塗布する場合は、軽く混ぜながら塗布して下さい。
  • ハイドロシランCG塗布後、2~4週間程度で撥水効果 が現れます。
  • 本施工前に必ず目立たない場所でテスト施工を行って下さい。
  • コンクリート・モルタル以外に使用する時はメーカーにお問い合わせ下さい。
  • 作業後、工具は水洗いして下さい。

発現と効果

ハイドロシランCGの塗布後2~4週間は、防水効果 はありますが撥水はしません。
撥水するまでに時間がかかる理由は親水基を持たせてあるためであり、水分の蒸散が繰り返される事により疎水基が表面 に現れて撥水が始まります。
撥水性が発現した後も、内部の親水基が長期にわたりコンクリートの成長を維持し続けます。

使用量と荷姿

使用量:0.2kg~0.5kg/m2{ 0.1kg~0.25kg/m2追っかけ2度塗り(2時間以内)}
荷姿:16kg/缶

施工例

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